2022年9月の短歌まとめ
今月つくった歌は10首。
ブランコで脚を振り上げ飛ぶミュール
— 𝑫𝒐𝒍𝒍𝒚 (@Dolly_is_Sheep) 2022年9月3日
闇に消えてく罵倒と恋と
/uta #tanka #短歌
1.うたの日に『ミュール』の歌題がでていた何日か後に思いついてつくった歌。
ミュールで思い浮かぶのがロココ時代に描かれているフラゴナールのぶらんこの絵画。あれはロマンティックだから罵倒するような恋の情景では全くないけど。
マーブルの軸に手をそえ紡ぐ字は
— 𝑫𝒐𝒍𝒍𝒚 (@Dolly_is_Sheep) 2022年9月9日
冷んやり踊る流れて歌う
/uta #tanka #短歌
2.マーブル模様の軸の万年筆は美しいので好き
旅行者のノート携え夢を見る
— 𝑫𝒐𝒍𝒍𝒚 (@Dolly_is_Sheep) 2022年9月10日
紙飛行機は地図上を飛ぶ
/uta #tanka #短歌
3.トラベラーズノートのことです
片想いSNSを見ることは
— 𝑫𝒐𝒍𝒍𝒚 (@Dolly_is_Sheep) 2022年9月14日
マスターキーを得ることに似る
『 ドア 』#うたの日 #tanka #短歌 https://t.co/Ee3AqKQm6d
rewrite
— 𝑫𝒐𝒍𝒍𝒚 (@Dolly_is_Sheep) 2022年9月14日
君のドア SNSを覗くのは
マスターキーを得ることに似る
/uta #短歌 #tanka
4.開くためのドアなのか閉ざすためのドアなのか、持ってるイメージによって作風に違いが出るような気がします
市の花と知った薊を
— 𝑫𝒐𝒍𝒍𝒚 (@Dolly_is_Sheep) 2022年9月17日
特別に思う心がどこか不思議で
/uta #tanka #短歌
5.市町村とか県とかにはそれぞれ花や木や鳥や魚なんかが指定してあったりするけど、出身地の花を調べてみたらアザミでした。それだけでなんとなくアザミを見る心情が変わるっていうのも不思議だなと思って。
光沢の羽黒蜻蛉がとおり過ぎ
— 𝑫𝒐𝒍𝒍𝒚 (@Dolly_is_Sheep) 2022年9月17日
ひらひらとした夏も終わりに
/uta #tanka #短歌
6.生まれてはじめてハグロトンボを見た。蝶みたいにひらひらと飛び、細い身はエメラルドグリーンで美しかった。蝶なのかトンボなのかわからなくて検索してみて、それではじめてハグロトンボとわかった。
中秋の名月は雨
— 𝑫𝒐𝒍𝒍𝒚 (@Dolly_is_Sheep) 2022年9月17日
今ではフォロワーの撮った
月を愛でる
/uta #tanka #短歌
7.月は俳句でも短歌でもよく詠まれているけれど「私が見ているあの月を遠くにいる友もみているだろうか」っていうより、現代は「友が見ている月をシェアしてきた」って感じ。
あさはふる
— 𝑫𝒐𝒍𝒍𝒚 (@Dolly_is_Sheep) 2022年9月17日
二百十日の風の盆
女踊は匂う薄紅
/uta #tanka #短歌
8.富山市八尾には風の盆というお祭りがありまして。
焔(ほむら)立ち阿闍梨が唱う
— 𝑫𝒐𝒍𝒍𝒚 (@Dolly_is_Sheep) 2022年9月19日
護摩を焚き迷い蛾は落ち阿闍梨は祈る
/uta #tanka #短歌
9.うたの日の「梨」で考えていたうただけど間に合わず。秋の味覚シリーズだったので結果的に阿闍梨で出さなくてよかった…。
向き合っておしゃべりしつつ笑いあう
— 𝑫𝒐𝒍𝒍𝒚 (@Dolly_is_Sheep) 2022年9月26日
なかった過去が紫煙と消える
/uta #tanka #短歌
10.なかった過去なんです。そういう過去がふたりのあいだにあったならばっていう儚い妄想です。