2022年4月の短歌まとめ
今月つくった歌は24首。
濡れ髪を乾かす間なく走りだす
— 𝑫𝒐𝒍𝒍𝒚 (@Dolly_is_Sheep) 2022年4月2日
入道雲とセミに急かされ
/uta 『 乾 』 #うたの日 #tanka #短歌 https://t.co/DSfv644A0H
1.季節的にはかなり早いねー。せみの表記を漢字にするかひらがなにするかカタカナにするかで悩んでとりあえずカタカナにした。
歯を磨きよそ行きの顔つくってく
— 𝑫𝒐𝒍𝒍𝒚 (@Dolly_is_Sheep) 2022年4月4日
ひとりじゃないがミントがにがい
/uta #短歌 #tanka
2.歯は毎日磨いているのに急に歯磨き中にできたうた。
身にまとう感じの良さは偽装です
— 𝑫𝒐𝒍𝒍𝒚 (@Dolly_is_Sheep) 2022年4月5日
裏切られたと怒るでしょうか
/uta 『 装 』 #うたの日 #tanka #短歌 https://t.co/ENMcFRdSdy
3.傾向的に「否定することでそのことを詠む」ことが多い気がする。
副作用 微熱の昼は横になり
— 𝑫𝒐𝒍𝒍𝒚 (@Dolly_is_Sheep) 2022年4月9日
“いまどうしてる?”の文字もたゆたう
/uta 『 今 』 #うたの日 #tanka #短歌 https://t.co/a8wYrXz9K7
4.ワクチン接種の副反応でダウンしているときにできたうた。
真夜中のロードノイズが掻き乱す
— 𝑫𝒐𝒍𝒍𝒚 (@Dolly_is_Sheep) 2022年4月10日
知らない顔したきみとその連れ
/uta 『 自由詠 』 #うたの日 #tanka #短歌 https://t.co/HtzlLEINb4
5.珍しく題詠「自由詠」で出している。今まで避けていたので。
佇む傍観者を誘い込み腕が手招く
— 𝑫𝒐𝒍𝒍𝒚 (@Dolly_is_Sheep) 2022年4月11日
目の前は沼
/uta 『 インターネット 』 #うたの日 #tanka #短歌 https://t.co/kzAfbapPxN
6.インターネットは沼の宝庫ですよ。
粘膜に触れるあんことクリームの
— 𝑫𝒐𝒍𝒍𝒚 (@Dolly_is_Sheep) 2022年4月12日
頭の芯がしびれる甘さ
/uta #tanka #短歌
7.白玉クリームぜんざいが急に食べたくなり。
ゆっくりと歯茎に溶かすフレーバー
— 𝑫𝒐𝒍𝒍𝒚 (@Dolly_is_Sheep) 2022年4月13日
煙の出ないニコチンに酔う
/uta #短歌 #tanka
8.私自身、煙草と名のつくものはひとつもやらないのだけど、口内でニコチン接種する煙草があると知ったのでイメージでつくった。
クーポンに走り書きした約束は
— 𝑫𝒐𝒍𝒍𝒚 (@Dolly_is_Sheep) 2022年4月17日
期限を越えて未来へひらり
/uta #tanka #短歌
9.過去ばっかり詠みがちななか、未来を詠んだ珍しいうた。
曇り空鈍色の空
— 𝑫𝒐𝒍𝒍𝒚 (@Dolly_is_Sheep) 2022年4月17日
曇天に垂れこめるのは
静かな眠り
/uta #tanka #短歌
10.北陸の人間なので曇りがデフォルトだと思っている。
久しぶりに食べたいちごは初夏の味
— 𝑫𝒐𝒍𝒍𝒚 (@Dolly_is_Sheep) 2022年4月23日
ゴールデンウィークの楽しみ
/uta #短歌 #tanka
11.いちご狩り行きたいなー。
思春期に腹を絞って流れる血
— 𝑫𝒐𝒍𝒍𝒚 (@Dolly_is_Sheep) 2022年4月23日
孕みたくない産みたくもない
/uta #短歌 #tanka
12.肉体の成熟と気持ちは同時進行しない。
ねえねえ
— 𝑫𝒐𝒍𝒍𝒚 (@Dolly_is_Sheep) 2022年4月23日
つまらないことは後にして
恐怖を愛でて闇を語ろう
/uta #短歌 #tanka
13.愛を語ったり体を重ねたりするより互いの病みや癖を披歴するほうが面白いんじゃないかしら。悪趣味かしら。
過去行きの列車にのせる
— 𝑫𝒐𝒍𝒍𝒚 (@Dolly_is_Sheep) 2022年4月23日
その音は
頭を殴るやさしい名前
/uta #短歌 #tanka
14.優しい名前
ごちゃ混ぜのトイボックスをのぞくとき
— 𝑫𝒐𝒍𝒍𝒚 (@Dolly_is_Sheep) 2022年4月23日
残虐めいた愉悦がはしる
/uta #短歌 #tanka
15.面白い人間はトイボックス。
風の吹くホームが白くて立ちつくす
— 𝑫𝒐𝒍𝒍𝒚 (@Dolly_is_Sheep) 2022年4月23日
ドアは閉まって笛は朗らか
/uta #短歌 #tanka
16.電車の笛って特徴的な音だと思う。
星が降る銀天街と
— 𝑫𝒐𝒍𝒍𝒚 (@Dolly_is_Sheep) 2022年4月23日
声の舞う大街道で
学生が酔う
/uta #短歌 #tanka
17.固有名詞を入れてみたくて詠んだうた。
摩擦熱が簡単にそれを消して
— 𝑫𝒐𝒍𝒍𝒚 (@Dolly_is_Sheep) 2022年4月23日
冬の寒さが浮かび上がらす
/uta #短歌 #tanka
18.フリクションペンのことだけど初期案では”それ”を”愛”にしていたのよね。あまりにも直接的だと思ってやめた。
6ミリの雨粒が撥ね
— 𝑫𝒐𝒍𝒍𝒚 (@Dolly_is_Sheep) 2022年4月26日
しみ込んで ながれ溢れる
七階の夢
/uta #短歌 #tanka
19.強めの雨が降っても高層階に住んでいると少なくとも浸水の心配はない。
頓服でかけ巡る血は
— 𝑫𝒐𝒍𝒍𝒚 (@Dolly_is_Sheep) 2022年4月27日
錠剤の数をかぞえて安定を得る
『 飲 』 #うたの日 #tanka #短歌 https://t.co/3n1mRhE5e3
20.漢字多めのうたになり字面のバランスがなんかやだ。
連作「兄」3首
— 𝑫𝒐𝒍𝒍𝒚 (@Dolly_is_Sheep) 2022年4月27日
タバコ飲みコーヒーを喫する兄が
愛でる中也と愛媛プロレス
優しさと同居している冷えた眼が
コードとエロでPCに向かう
日に焼けた首の後ろと怒りかた
貧乏ゆすりが父に似ている
/uta #短歌 #tanka
21.想像上の””兄””です。
集団で社会にとびたつ
— 𝑫𝒐𝒍𝒍𝒚 (@Dolly_is_Sheep) 2022年4月28日
我々がもたらすものは益か危害か
『 飛蝗 』 #うたの日 #tanka #短歌 https://t.co/bIWFv54Zpi
22.大地をくらいつくすという点において飛蝗と人間にどれほどの差があるんだろう。
カリカリに揚げたコオロギ齧るとき
— 𝑫𝒐𝒍𝒍𝒚 (@Dolly_is_Sheep) 2022年4月29日
海老の頭を想像してる
/uta #短歌 #tanka
23.実はまだ昆虫スナック食べてないです。
春さきに見せびらかすように穿いた
— 𝑫𝒐𝒍𝒍𝒚 (@Dolly_is_Sheep) 2022年4月30日
マルチカラーのロングスカート
/uta #短歌 #tanka
24.そのまんまのうただね。